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都筑教職員の会(横浜教職員の会都筑支部)都筑区関係の諸団体、個人と協力共同して、昨年に引き続き、都筑区長に対して要望書を提出ししました。



2001年12月7日

2002年度予算編成に向けて
ゆたかな子育て,教育をすすめるための 都筑区子ども関係団体・個人共同要望書

共同要求団体・個人                    
子ども・教育・くらしをまもる横浜教職員の会都筑支部
新日本婦人の会都筑支部              
横浜市従業員組合都筑支部             
横浜市認定家庭保育福祉員             

都筑区長ならびに関係者の皆様の日頃の子どもたちや区民のための区政推進のご努力に敬意を表します。
さて,私たちは,都筑区区内の保育園,小学校,学童保育,中学校,高校に子どもを通わせる保護者と,都筑区内在勤の保育士,教職員など,子どもたちが豊かに育つことを願っている団体,個人です。
今回,新年度に向けて予算要望書をまとめましたのでよろしくご検討ください。
最近の幼児・児童の虐待,「学級崩壊」,いじめや不登校や高校中退の増大,青少年のよる「非行」や犯罪などの報道に対しては,子どもをもつ親として,また子ども達の健やかな成長を願う者として,心を痛めております。
今,親にとって,共働きか「専業主婦(主夫)」かを問わず「子育て困難」な時代であることは間違いありません。常に不安を常に抱きながら夢中で子育てをしているといってもいいと思います。同時に,そんな子ども達に対する施策の不十分さも感じずにはいられない状況もあります。
たとえば,保育所が不足していても入所できない待機児の問題,子ども達に豊かな放課後を保障する上で重要な役割を持ちながら,法制化後も行政の責任が不十分なままの学童保育の問題,財政難などを理由とした小学校中学校高校での不十分な教育条件の問題など,安心して子育てできない不安がそこにあります。この都筑区でも子どもたちの豊かな成長を願う要求がうずまいています。
都筑区は,市内で平均年齢が一番若い区として,子どもの多い街,そしてこれからも増加の傾向にある,活気に満ちた街です(平成12年4月1日現在,都筑区の人口150,855人,平均年齢35.2歳年少人口比率約20%)。しかし,子育てに関する環境が十分に整っているとは言い難い状況にあります。
昨年度の要望書については誠実に対応されたことに感謝致しております。
今年度,保育園の開園や東山田小の開校や,北山田方面校の開校準備や中川中学校の体育館の改築などが予算化されました。

根本的には,国や県,市の施策を待たなければならないものも多いかとは存じますが,市民に一番身近なところで,日頃,地方自治の重責を担われている貴職ならびに関係者の皆様に,私たちの要求に耳を傾けていただき,来年度の予算要求時期に合わせて,問題別に各局に要請し,関係諸機関にも働きかけていただいて,子ども達の笑顔が輝く都筑区にしていただきたいと考え次のような要求をお願いする次第です。

乳幼児期の子どもたちの豊かな保育・子育てのために

1 都筑区の保育をめぐる施設の状況は下表のようだと思います。昨年度の保留児は全市で1,535人,都筑区で118名と言うことでした。全市的にみても都筑区の保留児は多くなっています。私立すくすく保育園の開園などで,今年度の保留児は解消されたのでしょうか。必要な子どもが全て十分な保育を受けられるようにすることは行政の責任です。保留児を解消するために保育所建設を行うなどの対策を進めるように横浜市にはたらきかけて下さい。

表イ 都筑区保育関係施設

施設分類 施設数 定員数
公立保育園 696人
市立保育園 530人
横浜保育室 12 331人
家庭保育福祉員 16人
26 1,573人

2 横浜市家庭保育福祉員制度の充実の為,制度の改善を横浜市にはたらきかけて下さい。特に福祉員が病気,休暇等で休まざるをえない場合には,資格のある補助員による保育を認めるか,保育園への一時的な緊急措置を行ってください。

3 横浜保育室にも該当しない民間の駅前保育所にも多くの子どもたちが通っています。横浜市内に約200ほどの施設があり,1年間で視察できる施設は60施設ほどということですが,都筑区としても,区内のこうした保育所の実情について調査し,その結果を明らかにしてください。また,子どもたちが安全に健やかに成長出きるように,行政として,適切な指導,援助を行いってください。

4 保育料の保護者負担の軽減のために,私立幼稚園に通う3,4,5歳児の園児に保育料補助を増額するよう横浜市にはたらきかけてください。

学校教育の充実のために
1 小学校,中学校,高校の少人数学級は,県,各自治体で独自に実施できるようになりました。平成13年5月11日付けの文部省の資料によれば,児童生徒が一定数以上の場合に学級編制を弾力化して少人数学級への取り組みを進めている県が5県(表ロ),その他特別の事情がある場合に学級編制を弾力化して少人数学級への取り組みをしている県が5府県あります。

表ロ 児童生徒数が一定以上の場合に学級編制を弾力化する例(5県)

県名 対象 事例
秋田県 小学校1・2年 30人程度の学級編制ができるよう教諭等を配慮
新潟県 小学校1・2年 30人程度(32人まで許容)以下の学級編制ができるよう
教諭を配置
広島県 小学校1年 学年3学級以上で,1学級の平均児童数が35人を超える学
校については,35人以下で編制する
愛媛県 小学校1年 児童数が概ね100人を超える学校できめ細かな指導が必要
な場合,35人以下で編制する
中学校1年 生徒数が概ね200人を超える学校できめ細かな指導が必要
な場合,35人以下で編制する
鹿児島県 小学校1年 児童数36人以上の学級を2学級以上有する学校について,
35人以下学級で編制する。

来年度に向けて。山形県や埼玉県などで自治体独自の少人数学級への取り組みが広がろうとしています。
都筑区の学校の平均学級規模は,小学校で約34人,中学校で約36人と,学級規模が大きく,少人数学級を望む声は切実です。ちなみに鹿児島県の事例で見て,本年度の都筑区の小学校1年で該当する学校は5校(折本小,川和小,北山田小,茅ヶ崎小,中川小)もあります。神奈川県,横浜市としても,ひとりひとりの子どもたちにゆきとどいた教育が行なえるよう30人学級の実施を横浜市,神奈川県にはたらきかけてください。(せめて鹿児島県のように小学校1年生からでも,35人以下学級からでも)

2 学級規模の確定は,この間の市民・学校現場の声に県が応えた形で5月1日から4月の学校が始まる日にとさかのぼりました。その結果4月から5月1日にかけて児童・生徒が転出することよるに学級減はなくなりました。しかし,児童・生徒数を厳しく見るために,表ハにあるようなボーダーラインにある学年は毎年のように学級数の確定に悩んでいます。現に都筑区のいくつかの学校では,年度途中で児童増により学級数増加(一クラスの児童数は少なくなる)の編制をし直しました。そうしたボーダーラインにある学年が1年間おちついて教育活動が行えるように学級編制を弾力的に扱い,1,2名少なくとも年度当初から学級増できるよう,横浜市,神奈川県に働きかけてください。

 表ハ 都筑区学級数の増減のボーダーラインにある小学校学年一覧

1,2名の不足で40
人,39人学級になっ
ている学年
79,80人 川和小1年,すみれが丘小2年,
都田小2年,つづきの丘小4年,
東山田小4年,山田小4年
119,120人 中川小3年
159,160人 南山田小4年
かろうじて学級増にな
っているが,次年度の
学級数の確定は不安。
81人 すみれが丘小4年,都田小3年,
121人 荏田南小6年,川和東小2年
161人 茅ヶ崎小6年

3 小中学校の定数内臨時的任用教職員の数が横浜市で556名にも及び大きな問題ですが,都筑区では,その比率が特に高く,教職員定数の約1割が定数内臨任という異常な事態となっています。臨任が5名以上という学校も小学校4校と中学校2校とあります。正規雇用拡大のため試験採用の人員を増やし,正規の教職員が配置され,おちついた学校教育が継続できるように横浜市に働きかけて下さい。

4 介助を必要とする脳性まひなどの肢体系の障害児が普通校に就学する時に,学校側から保護者が介助に付くことを要求されたり,またそれを条件に入学を認めたりすることがあります。子どもは,小学校に入学すると同時に親から離れる時間を持ち徐徐に一個人を確立していくものです。それは,障害がある子どももない子どもも,子どもとして生まれ持った権利です。しかし,保護者が介助につくことで,常に親への依存心を抱き,増えていくべき他人との関わりも親がいることで満足し,それ以上の精神面の成長を妨げ,自立への道を閉ざしかねません。また,教師も親がついていることで,介助以上の指導も暗黙のうちに求めている場合もあり,教師がその児童との関わりが減ることで,能力を見落としていることがあります。以上のように,様々な弊害を生み出している保護者介助をできる限り減らし,介助が必要な児童・生徒の場合は,学校ごと,場合によっては市教育委員会が確保した介助員が行うことを基本にして,現行の介助員事業を改善するように関係部局に働きかけてください。
また,その障害の実態に応じて専門性のある教員を加配するよう関係部局に働きかけてください。

5 修学旅行や体験学習などの宿泊行事の増加により,保護者の負担が増えています(修学旅行,小学校一泊二日で約16000円,中学校二泊三日で約55000円)。教育費の保護者負担軽減がはかれるように,公費助成を増額してください。

6 就学援助制度の所得基準を引き上げるように横浜市にはたらきかけてください。

7 都筑区の学校では,児童・生徒増にかかわらず,新設校の開校が遅れるため,本来子どもたちの多様な学習の場であるべき多目的ホールや特別教室を普通教室に転用したり,それでも足りずにプレハブ教室になっているなどの例も見られます。小学校,中学校用の用地が確保されているわけですから,児童・生徒増に対応して早めに新設校を開校するように横浜市にはたらきかけてください。

8 勝田地域,荏田南地域,荏田東地域などの学校予定用地を売却しているということですが,むやみに学校予定用地を売却せず,学校建設を進めてください。また学校建設が必要ないという見通しの学校予定用地は子どもたちのための公共施設を計画するように働きかけてください。

9 茅ケ崎中学校からの方面新設校を至急,開校するよう,横浜市にはたらきかけてください。

10 
山田地域には,北山田小,南山田小,山田小,東山田小と4校の小学校があるにもかかわらず,中学校はなく,中川中と中川西中へと通学しています。中川中は施設的に収容が難しくなっています。また,通学距離も遠いため大変危険です。山田地域に至急,中学校を開校するよう,横浜市にはたらきかけてください。

11 「はまっ子ふれあいスクール」の開設に伴い,本来の学校教育活動の場が狭められる例があります「はまっ子ふれあいスクール」の活動に必要な施設は,専用に新たにつくることを検討するように横浜市に働きかけて下さい。

12 希望する子どもたちが全て高校に進学できるように計画進学率を100%にするように神奈川県・横浜市にはたらきかけてください。また高校の統廃合を行わないように神奈川県にはたらきかけて下さい。

13 都筑区に高等養護学校を開設するように横浜市にはたらきかけてください。また新治養護学校にある上菅田養護学校の高等部分教室を新治養護学校の高等部とするように横浜市に働きかけて下さい。

14 学校等で都筑公会堂を借用する際,借用料を免除していただき感謝しております。しかし,催しの当日の前日に事前準備が必要な場合があります。その事前準備が必要な前日につきましても借用料を免除してください。

15 教科書採択にあたっては,教科書を使用する教員の声を十分に反映した採択制度とするよう横浜市に働きかけてください。

16 来年度から学校図書館に司書教諭の配置が義務づけられます。兼務発令でなく専任の司書教諭が配置されるように横浜市,神奈川県に働きかけてください。

子どもたちに豊かな放課後を保障するために

1 都筑区内の公立小学校は20校に対し,学童保育所は10カ所しかありません。横浜市の責任で小学校区に一つの学童保育所をつくるように横浜市に働きかけて下さい。

2 都筑区としても区内の学童保育所の施設状況など調査にその結果を明らかにしてください。また,調査の結果に基づき必要な援助を行うようにしてください。

3 学童保育の補助対象を1〜3年生から1〜4年生に拡大するように横浜市にはたらきかけてください。

4 学童保育に対する補助を大幅に増額するように横浜市に働きかけて下さい。

5 学童保育の6時以降の延長保育への助成を拡大してください。

6 生活保護世帯,ひとり親世帯などで保護者が働いていても保育料の負担が大きいため学童保育に入所できない世帯があります。保育料の減免に相当する助成金を出すよう横浜市にはたらきかけてください。

7 学童保育所への家賃補助をしてください。保育料のうち家賃が占める割合は,非常に高くなっています。少しでも家賃の補助補助があると,保護者の負担も軽くなのでぜひ家賃の補助をしてください。

8 学校などの市の施設に余裕がある場合には,学童保育所に利用させてください。

9 市のプール,市歴史博物館などは,学童保育として利用する場合は,入場料を免除してください。

育ちざかりの子どもたちに豊かな食を保障するために

1 中学生は骨格など大人への体の基礎をつくる大事な成長期です。3食バランスのとれた食事が大切です。そのためにも中学校では,自校方式による,学校給食を実施するよう,横浜市にはたらきかけてください。当面,牛乳給食だけでも実施するよう,横浜市にはたらきかけてください。

2 学校栄養職員の兼務が発令されましたが,兼務ではなく,各校全校に学校栄養職員が配置されるように横浜市,神奈川県に働きかけてください。

3 中学校ふれあい昼食検討調査費が予算化されていますが,検討調査の内容を明らかにしてください。中学校給食については毎年たくさんの要求署名が寄せられています。区としても中学校給食の検討も含めて検討するよう働きかけてください。

子どもたちが安心して過ごせる地域をつくるために

1 法律に基づく児童館を作ってください。その児童館のなかに学童保育所を行政の責任で作るようにしてください。

2 子どもたちが歩いて利用できるために,中学校区に一つのめどで地区センターを作ってください。特に公共施設が整っていない都田地域に早急に地区センター等を作ってください。

3 すでに運営されている地区センターについては,子どもたちなど利用者の要望,意見を聞き,さらに利用しやすいようにしてください。

4 土曜,日曜,祝日は,団体の場合は学校開放などが利用できますので,地区センターの利用は,個人利用を中心として利用できるようにしてください。

5 プール,体育館,校庭などの学校施設の一般市民への開放の状況について市民にしらせて下さい。

6 都筑プールのロッカー代(50円)は,入場料に比べて高く,子どもたちには大きな負担です。返金制(無料)になるように横浜市にはたらきかけて下さい。

7 公園に時計の設置をするようにしてください。しゃぼんだま公園,かいがら公園,北山田じゃんけん公園などは急いで設置してください。

8 公園に,バスケットゴールをつけるなど,子どもたちの要望にそった施設を整備してください。

9 ローラースケートボードは,青少年に愛好者が増えて,全国的にもスケボーパークを設置する自治体も増えてきています。横浜市,都筑区には,練習施設のある場所がほとんどありません。スケボーパークの建設や,都筑中央公園など公園の一部にローラースケートボードの練習施設を,スケートボード愛好者の声を聞きながら,整備してください。

10 都筑スポーツセンターの設置を計画中ということですが,スポーツ愛好者の声を聞きながら,個人でも団体でも利用しやすいスポーツセンターの建設を進めるように努めて下さい。

11 センター北駅周辺に予定の市民文化ホールについて,早急に建築をすすめてください。建築にあたっては,市民の声を聞いて利用しやすいようにしてください。

12 都筑区に都筑図書館に続いて新しい図書館を早急に建設してください。

13 ログハウスは現在1館のみしかありません。幼児,小学生の利用の施設であれば小学校区に一つ程度必要だと思います。当面中学校区に一つの建築を計画してください。

14 子どもたちの安全をはかるため,次の交差点,道路など危険な個所について,関係機関への要請を行うなどして改善を行ってください。交通量が大きい道路については,子どもたちが安全に歩行,自転車に乗れるように,余裕のある歩道を整備してください。
     ・丸子−茅ヶ崎線(都田西小前〜星谷沢付近,勝田橋〜道中坂下付近)交通量が多いにかかわらず,歩道がきちんと整備されていない。
     ・勝田橋〜荏田駅を結ぶ道路(歴史博物館前〜勝田橋付近)交通量が多いにかかわらす,歩道がきちんと整備されていない。

15 家庭保育の子どもたちが安全に通えるよう道路標識や街灯を整備してください。(池辺町付近,牛久保西4丁目付近)

16 酒・たばこの自動販売機を自粛し対面販売にするように関係業界にはたらきかけて下さい。

17 コンビニでの酒、たばこの販売は,成人であることを確認の上,販売するように関係業界に働きかけてください。

18 ひとりぼっちで子育てに悩んでいるお母さんやお父さんを無くすために,子育てに関するサークル,学習会等を,分け隔てなく,区として積極的に援助して下さい。(周知の場の提供や会場費の補助,講師料の補助など)


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